●アーバンコーポレイションの破綻について

■全体の流れ------------------------------------------------------------

相次ぐ経営破綻、不動産業界激震

http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/news/080818_fudousan/
日経の記事。急成長したグラフがあります。すごい伸びだったんですね。今回の誤算として、以下の指摘があります。

  • 建設資材の高騰
  • 土地の仕入れ価格の上昇
  • 建築基準法改正による混乱
  • 建築確認手続きの混乱
  • ディベロッパーが高値で仕入れた物件は在庫として滞留
  • 建築確認が正常化した段階では需要が冷え込んでいた
  • 住宅価格の高騰のため、消費者の離反
  • サブプライムショック

窮余の資金調達で問題が発覚 アーバンコーポ破綻劇の裏側

http://news.livedoor.com/article/detail/3780786/
ダイヤモンド・オンラインの記事から。

同社のビジネスは、主力事業である不動産流動化事業は不動産を仕入れて、改装、建て直しなどにより価値を向上させて転売するというもの。典型的な回転売買型で、不動産市況が下落局面を迎えたことでビジネスモデルが簡単に破綻してしまった。

ところが、アーバン倒産の図式はそんな単純な話だけでない。一般投資家に多大な損害を与える重大な開示義務違反ともいえる問題が明らかになったことに注目すべきだろう。
アーバンは7月に財務基盤を強化するためにフランスのBNPパリバに対して300億円の転換社債新株予約権付き社債を発行し、資金調達に成功したとしていた。
だが実際には、アーバンにとって不利なスワップ契約を抱き合わせで締結しており、相殺すると300億円のうち約90億円しか資金調達できていなかった。さらにスワップ契約によって最終的に58億円の営業外損失まで発生しているのだから、あきれた話だ。
社債発行時には、大きな損失を発生させる可能性のあるスワップ契約のことにはまったく触れておらず、一般投資家にまるまる300億円を資金調達できたと思わせていたのだから、これは一般投資家に対する裏切り行為だ。

市場の整備

http://hidetoshi-iwasaki.cocolog-nifty.com/1/2008/08/post_8656.html
岩崎さんのブログ

アーバンコーポレイションはBNPパリバを割当先とする300億円の新株予約権社債の発行を決議。一方で6月26日及び7月8日にBNPパリバとの間でVWAPスワップを締結。

ここら辺の話が細かく書いてあります。


■ファンダメンタル------------------------------------------------------------

図でわかるアーバンコーポレイションの破綻(バランスシート編)

http://plaza.rakuten.co.jp/forestvoice/diary/200808140001/
Sharesの解析結果。

  • 棚卸資産の評価方法が変わった
  • キャッシュフローを見ると、営業キャッシュフローは赤(実際には稼げていない)
  • 足りない現金をすべて財務キャッシュフロー(銀行からの借入れ)にて補填
  • 運転資本回転日数が大幅に悪化している
  • 社長の自宅の売却騒動もあった
  • レバレッジの程度が低く生き残れそうなところは買いかもしれない
  • メインバンクとの関係が希薄で、過去、社債発行等により巨額の資金調達をしているような会社は要注意

cpainvestor.com

http://cpainvestor.com/?eid=87
有価証券報告書を分析しています。

■その他------------------------------------------------------------

アーバンの破たんに思う

http://kadoyama.enjyuku-blog.com/archives/2008_08_post_214.html
角山さんのブログ。角山さんはこの銘柄で儲けさせてもらったそうです。

●ファンダメンタルで説明できるのはどこまでか
●それ以上に株価が上昇した場合、どうするのか
●「砂上の楼閣」に便乗するのであれば、どの時点で降りるのか